お客さまにリタイアメントと長期ファイナンシャル・ゴールのプランニングについて話し合う際にフォーカスするべき3つの考え方を紹介します。
By Samuel Lee
日常生活が忙しいと今に追われてしまい、将来について考える時間を確保することが難しくなります。その結果、長期的なファイナンシャル・ゴールを検討する機会のない方がいらっしゃいます。
長期ファイナンシャル・ゴールの最大の課題はリタイアメント資金です。年をとってから後悔したりつらい思いをしたりしないためにも早い段階でプランニングを開始することは重要です。マニュライフ生命が2021年にシンガポールでリタイアメント用の貯蓄とその取り組みに関して実施した アンケート によると退職している回答者の72%が十分な貯蓄をするために早期にプランニングを開始しなかったことを後悔し、半数の方がリタイアメント・プランに投資するべきだったと答えました。
「2年にわたるコロナによるパンデミックを思い返してみると、思っていた時の流れは早く、長期計画のゴールは想定より近くまで迫っているということにお気づきになるでしょう。キチンと将来の計画を立てておけば、安心して過ごせるだけではなく、心穏やかにリタイアメントを迎えることが可能になります。若い自分がファイナンシャル・フューチャーを描くことで60代になってからの後悔を回避してください」と語るのはシンガポールで28年間MDRT会員のKalyanam Venkatesh, BA, CFPです。
お客さまに長期ファイナンシャル・ゴールを考えていただく助けになる3つの重要ポイントを紹介します。
お客さまの長期ゴールを検討する際に短期ゴールを無視することはできません。長期ゴールの話に取り組む前に直近のゴールへの対応が必要になるからです。短期ゴールとして考えられる項目は、
お客さまはこれらの短期ゴールの資金をどうするかを考えることによって、中期ゴールの資金をどうするのかに考えがおよびます。そのプロセスを通じて長期ファイナンシャル・ゴールを達成するためにはどの程度の資金と時間が必要になるかが少しずつ見えてきます。
長期ファイナンシャル・ゴールの話題に取り掛かると、リタイアメントが最大関心事になるでしょう。リタイアメントは仕事を完全に辞めて最後の給料をもらった状態を言います。ひとり一人の状況は違い、誰かと同じという人はまったくいないと言えます。人それぞれ状況が違いますので、実際に人生のそのステージに立つ前にリタイアメントにどのくらいの資金を確保するべきかを事前に予想しておくことが大事です。さらに、多くの方が恐れているのは死ぬことよりも、年をとってから資金が尽きてしまうことです。だからこそ将来の計画を立てることが不可欠です。
リタイアメント・ニーズを測定する際に検討するべき要素は、
長期ゴールで最大の課題はリタイアメントですがその他にもゴールはあるでしょうし、検討が必要です。例えば、
こうしたゴールを検討し、プランニングに導くことでお客さまに優れた意思決定をしていただくことが可能となります。特に長期ゴールのための貯蓄や予算化、投資の話をする際に非常に重要です。これらのポイントを押さえてクライアントとの話をすることで、安心して将来に向けたプランニングをしていただけると思います。
シンガポールの16年間MDRT会員の Gregory Fok は、「私達のアドバイスの価値は利率を最大化することでも、コストの削減でもありません。有意義な充実した人生を送り、夢見ていた生活を続けられるように、夜は安らかに眠り、安心して暮らせるように導くことです」と語りました。