Connie Kadansky
多くのアドバイザーは見込客探しに苦労しています。中でも16種類の営業電話に対する抵抗感のいずれかに悩まされている場合は特にそうです。つまり、課題は見込客との成約ではなく、そもそも見込客の前に出ることであったりします。Kadanskyはアドバイザーがクイズに答えて自分の抵抗感のレベルを知ることで、感情的スキルを磨き一貫した見込客探しを続け、紹介を依頼することに対する恐怖や嫌悪感、富裕層クライアントに対する遠慮など、見込客探しのプロセスを阻むためらいを克服する方法を紹介しています。各プロセスで生じる恐怖心を理解し、払拭することにより脳の戦略的能力を集中させ、クライアントのニーズを突き止め、見込客探しを活性化する解決策を見つけることができます。
もし私が聴衆に向かって100ドル札と1ドルを交換してくれないかと尋ねたら、あなたは名乗り出てくれますか?もしそうなら、その機会を十分に生かすには何をするべきでしょう?私の申し出を聞いたときに何が頭をよぎりましたか?リスクを負って名乗り出ますか?リスクとは何でしょうか?チャンスはどこにでもあります。私たちはそのチャンスを認識し、生かすべきです。自分自身を説得して思いとどまらせることで、どれだけの多くのチャンスを逃しているでしょうか?
アドバイザーが一貫した見込客探しを成功させるには、相手のコンフォートゾーンを超えて引き付けるビジョンとなる基盤が必要です。ビジョンはすべてのハイパフォーマンスの原点です。物事は2度作られるといいますが、一度目は知的創造、2度目は物的創造です。ハイパフォーマンスに対する最大の障壁は、物的創造ではなく、知的創造の過程にあります。メンタルモデル(物事の見方や行動を決める際の前提となるイメージ)を超えることはできません。ビジョンは自分に何ができるかを考える最初の場であり、当事者意識を生み出します。
皆さんの「見込客探し方程式」に欠けているものは何ですか?「一貫した行動方程式」に欠けているものは何でしょうか?
こう考えてみてください。「私はたまたま保険を販売しているプロのリーズ・ジェネレーター(リーズを生成する人)です。」これを事実として認めても学歴や経験、資格が損なわれることはありません。自分自身で見込客を生み出す責任があるという考え方です。
誰しもが活気のある3つのリーズ・ジェネレーション・チャネルを必要としています。アドバイザーが一貫して100%責任を担う価値の高い活動についてお話しします。
外向き思考を持つこと: 私たちは利益のためにお客さまの問題を解決しています。家族、ビジネス、資産、レガシーを守るというクライアントの目標を達成することを支援する救助任務を担当しています。
見込客探しやプロモーションを躊躇するのは、営業担当者が内向き思考(自己防衛モード)になっているからです。そういう人は積極性を「脅威」と捉えています。営業電話に対する苦手意識は恐怖心です。恐怖心は知覚された脅威に対する精神的な反応です。
見込客探しには不確実性があります。不確実性は不安を呼びます。わからないことが苦痛につながり、恐怖心をかき立てます。そして恐怖心は疑念を生み、疑念はエネルギーを浪費します。確実性を求める心を排除する素晴らしい志と特性がひとつあります。何だと思いますか?好奇心です!
電話に苦手意識を持っているかどうかを知る方法は?財布の中にどれくらいお金がありますか?あなたの投資ポートフォリオは?電話に対する抵抗感は、まず銀行口座を見れば明らかです。
見込客探しを経験する方法は2つしかありません。機会と捉えるか、または精神的な脅威と捉えるかです。
営業電話への抵抗感は、見込客探しやプロモーションに対する感情的なためらいです。
その抵抗感を克服する4つのステップを紹介します。
自信とは、恐怖心を集中的な考え方、内外のコミュニケーション、行動に変える能力です。
見込客探しの成功を阻止しているものは何でしょうか?
断りに対する恐怖心は、見込客探しを躊躇する主な理由のひとつです。拒絶されることへの恐怖心はネガティブな解釈であり、それによってネガティブな感情・言動・結果に陥ります。自分で自分を拒絶しない限り、誰もあなたを拒絶することはできません。断りに対する恐怖心は、内向き思考(自己防衛のバリアー)によるものです。
電話に苦手意識を持つアドバイザーの4つの主なタイプについて触れていきます。役割の拒絶は保険営業にとって最も毒性の強いタイプです。セールス・マネージャー、トレーナー、講演者がこのタイプの大半を占めています。自分の役割を拒絶し、電話に抵抗感を持つことにより無意識のうちにインスピレーションを与えたい人に悪影響を及ぼしています。「何かを売ろうとしているわけではありません」は、この手のタイプの方が使う典型的なフレーズです。しかし事実ではありません。営業担当者は面談を取り付けようと見込客に「売り込み」を行っています。この発言により信頼を失い、不信感が生まれます。見込客は営業マンはものを売る人だと知っているので安心してください!
準備しすぎるタイプ: 見込客探し活動の過剰分析、スクリプト作成など。
譲歩するタイプ: 自分が見込客に提供する価値よりも人間関係を気にしている。
紹介を嫌うタイプ: 紹介のために人間関係を活用することに気まずさを感じる。著書「Absolute Engagement」で知られる講演者Julie Littlefieldは、クライアントが紹介を行う理由は、営業担当者を助ける気持ちからではなく、クライアント、友人、家族、同僚を助けたいという思いの方がはるかに多いと指摘します。「クライアントは保険の営業マンを助けというより自分の友人を助けるために紹介を行う可能性が高いのです」クライアントの友人をどのようにサポートできるかを明示する方法として、紹介を位置づけることが効果的です。紹介はその場で発生し、他の人のニーズが動機となります。
公的自己意識の強いタイプ: 富、学歴、名声、地位などを得た富裕層の見込客に尻込みしている。
偏桃体ハイジャック:偏桃体は脳の恐怖の中枢です。偏桃体が刺激されると人間は次の4つのいずれかの行動をとります。①戦う(怒る)②逃げる(逃走する、事務作業に取り組む)③動けなくなる(行き詰まり・無気力)④譲歩してやり過ごす(相手の利益にも自分の利益にもならないのに相手に譲る)。脳の恐怖中枢が刺激されているとき、私たちの体はコルチゾール(ストレスホルモン)を分泌しています。コルチゾールはストレス反応を引き起こします。ストレスを感じて焦っていると、ミスを犯します。普段から恐怖心を刺激するようなことをしていませんか?
視床下部は体の化学工場です。視床下部は人間が考えている思考に合わせてホルモンを結合し、分泌しています。私たちは見込客探し活動において、いくつかの思考パターンがあります。電話に苦手意識がある場合、視床下部はその思考に合わせてホルモンを分泌しているのです。
思考の転換は、営業電話の苦手意識を克服する核心的な解決策です。
皆さんの考えていることは何でも、行動を変える感情の引き金となります。信念とは自分が繰り返し考える思考に他なりません。どのような信念であれ、その信念を実証する状況を自分自身で作り出します。
成功の80%は感情的知性(他者の感情を正確に認識する能力)によるものです。感情的知性には3つの要素があります。
恐怖に基づく思考はコルチゾールを分泌し、戦う・逃げる・動けなくなる・譲歩するといったコルチゾール生産反応を引き起こします(有効期間:26時間)。
楽観的で好奇心が強く、学習意欲のある人からは幸せホルモンや抱擁ホルモンと呼ばれ、道徳的な分子であるオキシトシンが分泌されます(有効期間:数分から数時間)。
保険を売るときは、オキシトシンがあふれ出ます!見込客に「ノー」と言われたり、引受査定で謝絶になった場合には、コルチゾールが分泌されます。
感情的なレジリエンスと結果から感情的に離れる方法を学んでください。自分の力で100%コントロールできることだけに責任を持てばいいのです。ある野球選手の三塁コーチはバッターに三塁にヒットを打つよう言いました。その選手が言われたとおりにすると、三塁手が走ってきてボールをキャッチしました。バッターは成功したと思いますか?もちろん成功です!自分がコントロールできる範囲内で100%のことをしました。三塁手の捕球をコントロールすることはできません。
オキシトシンの分泌を増やす方法:
見込客探しには不確実性があります。不確実性は不安を呼びます。わからないことが苦痛につながり、恐怖心をかき立てます。そして恐怖心は疑念を生み、疑念はエネルギーを浪費します。
アドバイザーは好奇心を持つことで確実性を求める心から脱却できます!60年にわたる独自の研究の結果、ブレイン・ストーミングは創造的なパフォーマンスに悪影響を及ぼし、相乗効果とは正反対にグループのパフォーマンス低下をもたらすことが明らかになりました。
それが次のクエスチョン・ストーミングvsブレイン・ストーミングの話題につながります。
アルバート・アインシュタインは行き詰まったとき、新しい視点と解決策を導くひとつの質問を45分かけて考えたといいます。クエスチョン・ストーミングは、MIT(マサチューセッツ工科大学)のHal Gregersen教授が考案しました。重大な問題を解決するこの体系的 なアプローチを広めるために教授は世界中を訪問しています。この生産的なアプローチに関する詳細は、Harvard Business Reviewに掲載された「Use Catalytic Questioning to Solve Significant Problems(重大な問題を解決するための触媒的質問)」と言う記事をご覧ください。
では、この1ドル札と100ドルを交換してくれる方はいませんか?
Connie Kadansky は、見込客探しに抵抗感を持つアドバイザーが解決策を見いだせるよう支援しています。保険・金融サービス業界においてさまざまな課題に直面している人々のエグゼクティブ・コーチとして、見込客の前に立つための当事者意識を持てるように世界各国の方々のために活躍しています。Kadansky はNAIFAで高い評価を得ている講演者であり、自社のSales Call Reluctanceを商標登録した世界的に有名な科学研究所Behavioral Sciences Research Pressのライセンシーでもあります。